手元のレシピの砂糖を米飴に変えたいときは
米飴を使って手作りのお菓子を優しい味わいでヘルシーにしたいと思ったとき、どう換算して使ってみたらいいのか疑問になるかもしれません。
そのときに大切になるポイントと、実際に私がやっていた簡単な換算方法をお伝えしてみます。
米飴は製品によって甘さや固さがまちまちなのであくまでも目安であると思っておいてくださいね。
大切なポイントは甘さの違いと水分量の違い
実際に少量ずつ舐めてみると分かりますが、砂糖(グラニュー糖・上白・三温糖・きび砂糖など)は精製されてほぼ糖類だけなのに対し、
米飴はビタミンやミネラル、たんぱく質などや完全に糖化されきっていないデンプン質に近い分子の大きな糖類も含んでいます。
だからこそ米飴は砂糖よりも吸収がゆっくりで負担が少ない甘味料なのですが、その分感じる甘みも控えめ。 感覚としては砂糖の半分ほどの甘さです。
また、砂糖はほぼ水分のない粉末の固形状なのに対して、米飴はより多くの水分を含む粘性のある液体状です。
含まれる水分量がまったく違うので、そのまま置き換えてしまうと、砂糖のみのレシピより水分が多くゆるい生地になってしまいます。
この2点を考えた上で、私がレシピを砂糖から米飴に変えていたときのざっくりした換算方法をまとめてみました。
砂糖の全量を米飴に置き換えたいとき(より甘さ控えめ)
米飴をお菓子作りに使い始めると、砂糖を使っていた時に比べて甘くなさにガッカリ・・ということはよくあります。甘さ控えめのメリットと、そもそもの美味しいお菓子を食べたい気持ちを満足させる目的の間のバランスが悩ましいところ。
最初はもとのレシピとそんなに甘さの差がない「半量の砂糖を置き換える」から始めるのが良いのですが、まずは置き換えの単純な「砂糖全量を置き換える」からお伝えしますね。
🔷例えば砂糖50gのレシピだとします。
ゆるめの米飴なら2倍の100gを目安に。固めの米飴なら1.5~1.8倍の75g~90gを目安に。 そしてレシピの中の水分から、増やした甘味料の重量分の50%を差し引きます。
この場合は50g増えているので50gの50%で25gを引くことになりますね。 (米飴がゆるめなら多めに、固めなら少なめに差し引いて調整します。)
先ほどもお伝えしましたが、砂糖と米飴では甘さが倍ほども違うので、米飴なら重量にして倍量入れて同じ甘さになるかどうか・・というくらいです。また米飴の水分の多さも甘さを薄くしますので、その点からもかなり多めの量を入れることになります。
✅このときレシピの水分が水なら問題ないですが、牛乳や豆乳だった場合は差し引いたことで乳成分のミルキーな味わいが減ってしまうので、物足りないようならスキムミルクやココナツフラワー(ココナツ粉末)を少量足すことで調整します。
砂糖の半量を米飴に置き換えたいとき
🔷レシピの砂糖が50gだとします。半量の25gは砂糖のまま。 残り25g×2倍の米飴(=50g)を加えます。
ゆるめの米飴なら2倍かそれ以上、固めの米飴なら1.5~1.8倍の量に調整します。
全量を差し替えるときと同じように、増えた甘味料の重量の半分の水分を差し引きます。
この場合は25g増えているので、その半分の12.5gくらい。(こちらも米飴がゆるめなら多めに、固めなら少ない量の水分を差し引いて調整します。)
注意点
✅米飴は温度が低いと固くなる性質なので、作業をスムーズにするにはいきなり冷たいものと合わせないことが大切です。
水分や油分などを少し温めてから合わせていくときれいに混ざります。もしレシピの中に卵がある場合はあまり熱い液体にしてしまうと火が通ってしまうので、あくまでも程々に、人肌くらいが良いと思います。
また、ベーキングパウダーや重曹を合わせてから加熱するまでに時間がかかるレシピの場合も、あまり熱い液体と合わせると先にベーキングパウダーや重曹が熱で反応してしまい、加熱したときには膨らみが悪くなります。
✅米飴を差し替えて使うには、水分が全く入らないお菓子(乾燥した粉がメインなど)は少し難易度高めです。
(逆にメープルシロップやはちみつを使ったレシピは質感が似ているので差し替えは比較的簡単。 甘みはやはり米飴の方が若干控えめです。)
砂糖・バター・粉だけで仕上げるショートブレッドのようなものはもとのサクサクな食感とは多少違ったものになります。どうしても米飴にしたいときはなるべく濃いめに煮詰められた固いタイプを。
私は最近では自作の米飴を使うことが一番多いのですが、米飴作りが間に合わないときに使うのはミトクさんの米飴です。
比較的固めで使いやすくお値段も手頃なのでいつも常備しています。
米飴の作り方はまた別の記事でお伝えしますね。